投資とはお金を投げることではなく、◯◯を投げること

先日お会いした尊敬する経営者の方の言葉。

 

「投資ってお金を投げることではないよね」

 

株、投資信託、債券、不動産・・・

何であれ、投資をスタートする時にお金を入れて、

あとはそのままって方は意外と多いです。

 

先ほどの経営者の方は、投資家としても一流です。

 

本当の投資とは?

お金を投じることだけではない。

投資とはお金を投げることではなく、自分を投げること

その方が言う“本当の投資”とは、

お金を投げることではなく、

“自分を投げること

 

これだけだと少し意味がわかりませんよね。

 

投資という言葉は、

「資産を投げる」と書きます。

 

ここで資産には大きく2つの種類があることを

以前のコラムで書きましたが、覚えていますか?

 

有形資産と無形資産です。

 

有形資産は預貯金、株、不動産などの

目に見える資産のことを言います。

 

これに対して、

無形資産はスキル、知識、経験、仲間、評判などの

目に見えない資産のことを言います。

 

「一流の投資家ほど、

投資をした後もその企業が成長できるように

自分の人脈を繋げたり、スキルを提供したりしている」

 

このように言います。

つまり、お金を投げてあとは知らない。

上がるのを待つだけってスタンスではないのです。

 

自分が持つ無形資産も投じて、

投資をしたものの価値が上がるようにしているのです。

有形資産と無形資産を含めた“自分”を投じることで、

投資の成功に向けて主体的に動いています。

投資とギャンブルの違い

「投資はギャンブルみたいなもの」

 

このように言う方もいます。

 

投資とギャンブルの違いは何でしょうか?

 

いろいろな定義があると思いますが、

私はシンプルに「プランがあるかどうか」だと考えています。

 

プランがある投資とは、

投資をするものに対して仮説を持つことです。

 

例えば、

アメリカ株に投資をすることを検討している場合。

 

情報収集していくなかで、

アメリカ株が今後も上がっていく仮説を

自分でつくっていきます。

 

ここで大切なのは自分でつくるという点です。

 

経済評論家が言っていたから、

テレビによく出ているエコノミストが言っていたから、

知り合いの経営者が投資をしたから、

このようなものは仮説とはならないです。

 

プランがなければ、

たとえ投資対象がアメリカ株のようなまともなものであっても、

実はギャンブルとあまり変わりません。

 

たまたま株価が上がるかもしれないし、下がるかもしれない。

 

投資で大切なことは「再現性」だと考えています。

 

プランを持って投資したら、投資の振り返りができます。

うまくいった場合は「なぜうまくいったのか?」

うまくいかなかった場合は「なぜうまくいかなかったのか?」

この振り返りを繰り返すことで、再現性が出てきて、

成功確率が上がっていきます。

 

そして、自身の経験や知恵といった

「無形資産」が形成されるのです。

 

この無形資産が形成されることで、

結果的にお金をはじめとした有形資産の形成にもつながっていきます。

 

つまり、

有形資産と無形資産の形成は密接に結びついています。

 

「知り合いの人から言われて投資しました」のような

プランがない投資だと、

たまたま儲かってしまった場合、

有形資産は増えたかもしれないけれど、

自分自身の無形資産にはならない。

 

数年前に暗号通貨バブルがあり、

たまたま数十万円を投資した人が、

億万長者になったことが話題になりました。

「億り人」という言葉も流行しましたね。

 

ただ、多くの人は

投資対象についての仮説を持って、投資したのではなく、

「◯◯さんに言われたから投資した」

人任せの投資だったのです。

 

その結果、多くの人はどのようになったか?

 

自身の投資リテラシーが未熟なままなので、

手に入れた大金を他の投資案件に入れて、詐欺にあってしまい、

結局お金を失ってしまった方も少なくありません。

 

お金が残らないだけでなく、

暗号通貨で儲けた部分の税金支払に窮するという事例もあります。

 

もう一度冒頭の経営者の言葉。

「投資はお金を投げることではなく、自分を投げること」

 

しっかりと仮説を持って、再現性ある投資をすることが大切です。

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